2017.06.27:成年後見
後見人の不正防止策の取り組みはなされていますか?
法務省と全国銀行協会は、後見人による預金の不正な引出しを
未然に防ぐための仕組みを整備しようとしています。
近々新しい制度をスタートさせる検討会が実施されます。
現在運用中の「後見制度支援信託」
これは信託銀行に家庭裁判所の判断でほとんどの預金を預けてしまう、
というものですが、信託銀行自体が全国に少なく、また、
信託金額は1000万円以上、という前提もあり、
広いネットワークを持つ銀行による仕組みづくりが
期待されていたところです。
実は信用金庫での取り組みが先行しています。
たとえば、
城南信用金庫:大口預金の引き出しに後見監督人の押印を求める
「後見サポート口座」
静岡の12信金:出金に家裁の指示書が必要になる
「後見支援預金」第1号は沼津信用金庫から
後見人を多数お受けしている当センター(代表司法書士國松)としては、
真面目に後見業務に携わる後見人にとってみれば仕事がしづらくなる話だと
率直に思います。キャッシュカードで少額の決済が可能な仕組みは
引き続き残してほしいというのが本音です。
被後見人のお金が自分のものに見えてしまう・・・そんなことが
絶対あってはならない、そういう意識レベル、倫理観を
当センターとしては真正面からお伝えしていきたいと思っています。