2025.05.23:
YouTube「遺言書作成後 1990万円の行方は?」をアップしました
遺言書作り終えたらホッと一息、
という人間心理のお話を以前しましたが、
折角の思いやりが
台無しにならないようにするには、
どうすればいいのでしょうか。
もちろん作成段階から何があっても
誰も傷つかないような工夫を施した
遺言書にする心がけは重要ですが、
実際には次のようなことが起きてしまいます。
前回の動画で、遺言書で受け取るはずの
2000万円のうち1990万円が
受け取れなかった話をしましたが、
遺言書を作った後、身体が不自由になり、
通帳や印鑑、キャッシュカードを
親族に預けて現金の引き出しや
送金などをしてもらう、いわゆる
「事実上の財産管理人」を
親族にお願いすることが非常に多いです。
この場合、親族は責任感に乏しく
出納帳を細かくつけたりレシートを
取っておくということが
比較的できていない傾向があります。
その結果、相続が発生して相続人から
「預金はもっとあったはずなのに」
と不信感を持たれてしまいます。
このように本人が親族に
事実上の財産管理を依頼する場合、
本人が自分の目で不正がないかきちんと
チェックしている、あるいは
チェックできるという前提がありますが、
実際には親族任せにしていて、
挙句の果てには本人は認知症になって、
後は野となれ山となれ、
本人の監督下から
完全に離れてしまうということになります。
遺言書があることなんて誰も関知しません。
管理人は本人の生活を維持するために
精一杯預金を引き出してお金を使いますし、
もしかしたら自分自身のために
預金を引き出して使っているかもしれないのです。
このような事態を防ぐため、
法律上の財産管理制度である
成年後見制度の利用が考えられるわけです。
#遺言書 #事実上の財産管理人 #成年後見
お時間あるときご覧ください。