2024.03.27：成年後見
実務雑感vol.46～財産管理
家族のお財布は家族間の情報共有から
日経平均株価が過去最高を更新しました。
新NISAの登場もあり、投資意欲が盛んな方が
増えているのかもしれません。
金融リテラシーを高めることは
素晴らしいことです。
ただ、家族のお財布はそれぞれの家庭によって
その有り様は様々です。
夫が家族の財産の全てを管理していた、
あるいは妻が全てを管理していた、というのは
よくあるケースです。
ところがこれらは非常にリスクの高い
財産管理方法です。
なぜなら管理している方が倒れたとき
どこの金融機関にいくらあるのか
預金は？株は？投資信託は？保険は？・・・
全くのブラックボックスになっています。
倒れてすぐ回復すればよいでしょうが
そのまま意識が戻らない、
認知症があっという間に進行してしまう、
そんな事例をいくつも見てきました。
実際、○○○○万円あると聞いていた
といわれて後見人になって調べてみたら
ほとんど口座は空っぽだった、ということも
ありました。
後見人や専門家に財産管理について相談する
というのは最終手段です。
まずは家族の中で情報を共有し合い
異常事態に陥ってもある程度応急措置が
講じられるようにしておく、
その重要性に早く気づいて欲しいと
思わざるにはいられません。