実務雑感vol.51~相続
◎負債ほどしっかりと書き記す!
笑う相続人という言葉があります。
亡くなった方とは疎遠であったり
全く面識もないにもかかわらず
相続権が発生して
棚ぼたで遺産を相続する人のことです。
そんなときは喜んで相続するケースが
圧倒的に多いのが事実です。
しかし、非常に稀ですが
亡くなった方の面倒をみた方がいれば
その方が相続するのが真っ当だろうと遠慮して
笑う相続人を辞退する方も
いらっしゃいます。
一方で、負債について誰にも告げず
静かに亡くなられた場合
債権者は必死に相続人を追いかけます。
相続人が負債のことを知っていて
プラスの財産よりも負債が多ければ
家庭裁判所に相続放棄の申述をしますし
その多寡がわからない場合は
相続人全員で行う限定承認という
複雑な手続きの選択肢もなくはないです。
ただいずれにしても負債があるということは
相続人に与えるストレスが非常に大きく
どんなに能天気でお気楽な人でも
眠れなくなったりするものです。
相続放棄も限定承認も
タイトな期限付きの手続きですから
相続人の皆さんの焦る気持ちが
尋常ではありません。
エンディングノートや遺言で
財産のことを書いて残しておくように
と言いますが
負債こそは書いておく、そして望むらくは
負債こそは遺さないことがベストなのです!