2024.06.28:相続
実務雑感vol.49~不動産
◎不動産共有には出口戦略を見据えた
覚悟を!
不動産の登記簿を見ていて
単独名義だとなぜかほっとします。
単独名義というのは
どんな利用方法にし、いつ手放すのか
一人で考え、決断することができます。
夫婦で共有にする、という考え方は
戦略的に行っていることもあります。
相続が原因で共有名義になっている場合
いつも緊張が走ります。
また一昔前はよくありましたが
贈与を繰り返し複数人に行っていて
ものすごく複雑な登記簿になっているときは
いろいろ知恵をめぐらしたのだろうなぁと
推測したりします。
ところで
「不動産は共有にすべきではない」
と巷ではよくいわれます。
共有にすると管理や処分がしづらく、
意思決定にも時間がかかります。
例えば遺産分割協議が調わず
仕方なく共有にした、ということは
実際によくあります。
先のことは考えないで
とりあえず安易に法定相続割合で
登記しておこうと。
これが将来どれほどのストレスと
困難をもたらすか、
そのときは想像はつかないのでしょう。
また、夫婦共有で夫婦関係が終わるとき
どうするのか。
ものすごくエネルギーがいるのです。
普通はそんなこと一ミリも考えずに
共有にするのだと思います。
不動産を共有にすること・・・
本当は実に覚悟のいることだったのです。