2023.04.28:相続登記

実務雑感vol.36~不動産登記

※想像力の欠如が法律の形骸化を招く!

不動産登記の法律には
「新築した建物の所有権を取得した者は、
取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。」
そして
「その申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。」
との登記義務と罰則(過料)規定があります。

建物の表題登記とは、
所在、家屋番号、種類、構造、床面積、所有者などを
公示する登記ですが、
実はこの登記義務が守られていないことが多く
不動産登記制度を複雑でゆるいものにしています。

そもそもこの規定を守らなかったので過料が科せられた
という話を聞いたことがないのです。

特に自己資金で建物を建てた方は
融資を受けないので登記をしなくても済むのです。

そんな状態での、来年令和6年4月1日からの相続登記義務化。。。

今度こそは本気を出すのか、疑心暗鬼となります。

法律を作ったはいいが、その後の運用をしっかりしなかったら
なんのための法律なのでしょうか。

災害からの復旧復興、不動産の有効活用など
そもそもの公益的な目的を達成することが出来ません。

例えば世間を騒がす自分勝手な行動は
想像力があれば回避出来るはず。

過料を科す役人も、一般市民も、一人一人に想像力なくして
安心安全な生活を構築することは出来ないのです!