2015.12.25:遺言

自筆証書遺言の検認の後、大もめにもめた事例

Aさんの奥さんBさんはすでに他界、CさんとDさんが
お子さんです。

AさんはCさんにそのほとんどの財産を相続させる主旨の
遺言を自筆で書きました。
Dさんの遺留分は侵害しています。

Cさんはその遺言を保管していたので、Aさんが亡くなったあと、
家庭裁判所の検認のために必要書類を準備し、検認申立てをしました。

CさんとDさんは音信不通でした。
元々仲もそれほどよくはなかったようです。

家庭裁判所の検認期日の際、CさんとDさんは数十年ぶりに相まみえました。
その場はなんともなく終えたようです。

ところが・・・

Dさんは「遺言の筆跡がAさんのものと違う」という旨の
内容証明郵便をCさんに送ってきました。
これについては、徹底的に争うような内容の文章も
盛り込まれていました。

そして・・・
Cさんは眠れなくなってしまいました。

筆跡については、Aさんのものに間違いない。
証拠もある。
訴訟になっても勝つにきまっている。
なのに・・・

ストレスが半端ない状況になってしまったのでしょう。

公正証書にしておけばこんな無用な争いは避けられる、
そんな教訓のあった事例でした。