2016.11.22:遺言

公正証書遺言が無効になることはあるのでしょうか?(その2)

最近、また無効とする判決が下されました。
最高裁ではありませんが・・・


遺言書がつくられた当時、ご本人に意識障害などがあり、
遺言をする能力がなかったと原告は主張し、裁判所はその主張を認めました。
遺言の作成は長男の妻と子の発案で、
当時遺言者には遺言の内容を理解できる能力はなかったという判断でした。
公証人というプロが関わって作った遺言書だったのです。


このような判決が下級審においても繰り返されるようになると、
公証人は遺言を作りたいという方について、
その年齢などから判断して、高齢であるとかなり慎重にならざるを得ないでしょう。
医師の診断書や詳細な面談などが求められていくかもしれません。


お手伝いさせていただく私たち専門家も、
間違いなくご本人の意思でその遺言を作るのである、
といった確認作業を固めつつ、業務を進めていく必要があります。


http://www.asahi.com/articles/ASJCL3K6QJCLUTIL011.html