2015.10.28:成年後見

ご本人にメリットのあるアパート建築を主張して家裁の了解を得られた事例

あるハウスメーカーさまからのご紹介案件でした。

Aさんは認知症、夫のXさんはすでに他界、
お子さんはB(長男)さん、C(長女)さん、
D(次女)さんの3名でした。

Aさんが駐車場経営している土地がうまく活用できて
いないという話がBさんから持ち上がり、
Bさんは自分が後見人になってアパート建築をしようと
考えました。

当事務所としては、Aさんのためになる話なのか、
そこがポイントだと最初から踏んでいたので
そのアパート建築によって、Aさんの収入が
どれくらい増えるのか、逆に減らないのかを
見積もってみたところ、駐車場としてそのままに
しておくよりは、Aさんのお金を使って
Aさんのアパートを建てて収益を得た方が
メリットがある、という結論を得ることができました。

CさんもDさんも賛成してくれたので、
あとは裁判所だけです。

この案件は、Bさんだけを後見人候補者として申立て、
その通りに選任されましたが、まったく縁のない
専門職が後日、後見監督人に選任されました。

もし、当事務所が間に入っていなかったら
家裁は納得してくれたのか・・・ちょっと疑問です。

Bさんがあまり費用をかけたくない、ということで、
最初から当事務所は申立てだけをお手伝いしましたが、
結果的には後見監督人がついた事例です。

問題がありそうな場合は、慎重に、結果の予測も
最悪の場合を想定して進めないといけません。